JBS、社内業務への AI 浸透・定着化に不可欠な施策を体系化
~AI 利用の阻害要因に着目したサービスをリリース~
2024.06.11
プレスリリース日本ビジネスシステムズ株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:牧田幸弘、以下「JBS」、証券コード:5036)は、「Microsoft 365」と連動する法人向け生成 AI 機能「Microsoft Copilot for Microsoft 365(以下「Copilot for Microsoft 365」)」の活用と業務への浸透を支援する「Copilot for Microsoft 365 向け定着化アテンダント」をリリースしました。JBS における「Copilot for Microsoft 365」の社内検証とお客さまとの伴走経験を基に、定着化へ向けた必要な施策を体系化し、業界内でいち早くサービスを展開します。
お客さまは「Copilot for Microsoft 365」の導入により利用者の生産性と創造性を向上させ、大幅な業務効率化を見込むことができます。ところが、利用現場で AI 活用の必要性が十分理解されなかったり、短期での費用対効果を実感できなかったりするなど、企業単位での「Copilot for Microsoft 365」の導入活用が期待通りには進んでいないというお悩みを抱えたお客さまの声は、生成 AI 導入の黎明期である現在では珍しいことではありません。生成 AI を社内に浸透させることの難しさは、これまでの新しいテクノロジーとは別種類の難しさがある、という声もよく聞かれます。
今回の新サービスは、こうしたお客さまへ向けて導入計画の立案から、実際の導入、利用効果検証、運用改善にわたって、「Copilot for Microsoft 365」が利用者の業務に浸透・定着化するまでのコンサルティングを提供します。
定着化を阻む 5つの壁
AI の活用と定着化を妨げる最大の要因は、人びとの意識の中に潜む 5つの「壁」です。
- 必要性を認識できず変革を否定する「認識の壁」
- 変革を自分事として納得できない「納得の壁」
- 仕事のやり方を変える決断ができない「決断の壁」
- 行動の確立には至らない「行動の壁」
- 継続に疲弊してしまう「継続の壁」
例えば、「認識の壁」としては、仕事の早さに自信のある社員が「自力でやったほうが早い」と判断して、AI 活用をしないケースがよくあります。その結果、数年経って AI を積極的に活用する社員より業務効率が低下してしまう――。これは「AI を使わないリスク」そのものであり、現場の意識変革が必要とされる例です。今回の新サービスでは、技術的支援に加えて人的支援のアプローチを用い、利用現場に立ちはだかるこれらの定着化の壁を効率的に取り除いていきます。
チェンジマネジメント手法による体系的な施策
新サービスの特長は、米国 Prosci が提唱するチェンジマネジメント手法を採用して個人・組織の行動様式の変革を促すことにあり、変化の必要性に直面する人々が新しい状況に迅速に適応できるよう支援していきます。具体的には、ADKAR(アドカー)モデルに基づいた体系的な施策計画を策定し、コンサルティングを提供します。
ADKAR とは、
- 必要性の理解(Awareness:認知)
- 使いたいという動機付け(Desire:欲求)
- 知識の習得(Knowledge:知識)
- 活用実践(Ability:能力)
- 活用の定着化・習慣化(Reinforcement:定着)
以上の頭文字を取り、新システムの導入から定着に至るまでの 5ステップを集約した言葉です。この流れを基軸に、お客さまの課題やニーズに合わせて施策計画をカスタマイズし、「Copilot for Microsoft 365」浸透の効果測定をし、PDCA サイクルを循環させ、利用定着化と業務効率化を確実に達成します。
社内検証とヒント集提供で実効性を確立
JBS は 2023年8月から社内で「Copilot for Microsoft 365」の検証チームを立ち上げ、本部・各事業部の 300名にライセンスを付与し、利用計画の検証と社内定着化に取り組んできました。メンバーが「Copilot for Microsoft 365」の使用状況を検証し、月ごとに開催する勉強会でその検証結果を共有、定着化の壁を廃し利用を深めるための施策検討を積み重ねました。12月には、「Microsoft 365」の利用が従来から多かった総務部、人事部、法務部、財務部などで「Copilot for Microsoft 365」による業務効率化を進め、効果を検証しました。
その結果、会議の議事録要約や契約書作成などの業務において、誤字脱字の削減による正確性の向上、高精度の要約による分かりやすさの向上、既存の資料からの情報抽出による専門知識の補足といった、業務能力の支援効果を確認できました。これにより、平均 15分かかっていた書類のチェック時間が平均 5分に短縮されるなど、大幅な業務の効率化が実現。2024年3月には全社員約 2,500名に「Copilot for Microsoft 365」の利用が拡大しました。
2023年11月には、この社内検証に並行して、「Copilot for Microsoft 365」の導入に必要な利用環境の準備、推奨活用シーン、AI 活用の鍵となる的確な指示・質問(=プロンプト)のサンプルなど、定着化を実現するヒントを JBS が動画と資料にまとめた「Copilot NAVI」をリリースし、約半年で 70社のお客さまに活用いただいています。今回の新サービスは、こうした社内検証やお客さまとの伴走経験を反映し、お客さまのお悩みの解決を目指すものです。
定着化支援サービスの実績
JBS は、「Microsoft 365」の定着化を Prosci のチェンジマネジメント手法で支援する「ワークスタイル変革 活用&定着化支援サービス for Office 365(2019年時点名称。現在は「Microsoft 365」)」を 2019年12月にリリースし、「Microsoft 365」や「Microsoft Teams」などの利用定着化に取り組んできました。優れた実績をおさめた企業に与えられる「マイクロソフト ジャパン パートナー オブ ザ イヤー」を 11年連続で受賞し、2020年には「Microsoft Teams」定着化の実績が評価され「Adoption & Change Management アワード」を受賞しました。今回の新サービスには、これらの提供実績で培われた定着化ノウハウも凝縮しました。
今後も JBS は、マイクロソフトをはじめとするパートナーとの強力な連携を通じて、技術革新がもたらす企業・社会の持続的成長に貢献できる企業であり続けたいと考えています。
詳しくはこちらよりご覧ください。
参考:「Copilot for Microsoft 365 向け定着化アテンダント」サービス概要と価格
- PoC・先行利用者支援(拡大導入検討中で、効果測定支援希望のお客さま向け)
- 「Copilot for Microsoft 365」定着化施策の計画:目的、KPI を含むアクションマップを基に作成
- 定着化施策の実行:施策の評価、継続的な改善提案
- 「Copilot for Microsoft 365」導入の効果測定:アンケート、アクティビティーログの分析
- 定着化支援(「Copilot for Microsoft 365」導入済みで、利用促進希望のお客さま向け)
- 「Copilot for Microsoft 365」定着化施策の計画:目的、KPI を含むアクションマップを基に作成
- 定着化施策の実行:施策の評価、継続的な改善提案
- 進め方検討:スケジュール設定
- 「Copilot for Microsoft 365」導入の効果測定:アンケート、アクティビティーログの分析
- 価格
PoC・先行利用者支援 ¥ 3,200,000 ~(税抜き)
定着化支援 ¥ 5,000,000 ~(税抜き)
お客さまの課題やニーズに合わせて、上記メニューをカスタマイズして提供します。
参考:JBS の AI の取り組み
JBS では 2020年より AI 技術の活用促進を目的とした「AI-Lab」の活動に取り組んでいます。日本マイクロソフトやはこだて未来大学と提携し、AI の技術連携、実証実験、活用用途の開発などを通じて、AI 時代をリードするエンジニアの育成と体制づくりを行ってまいりました。早期からの取り組みで得た知見を社内での生成 AI 活用に取り入れ、自らの経験を“リアルショーケース”としてお客さまの課題解決に反映しながら、実証された技術を「アイプリシティ チャット」「Copilot NAVI」などのサービスにまとめ、広く展開しています。”優れたテクノロジーを、親しみやすく”を Mission とする JBS として、”安心して活用できる生成 AI ”を皆さまへお届けし、社会の成長に貢献してまいります。
- Microsoft、Azure、Microsoft 365、Dynamics 365、Microsoft Teams、Office 365は、米国Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標、または商標です。
- Microsoft 365 は、Microsoft Corporation が提供するサービスの名称です。
- 記載された会社名およびロゴ、製品名などは該当する各社の登録商標または商標です。
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