考え方と体制
コーポレートガバナンス・コードへの対応状況
JBS は、東京証券取引所が定めるコーポレートガバナンス・コードの各原則について、実施状況を開示しています。詳細につきましては、コーポレート・ガバナンスに関する報告書でご覧いただけます。
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と体制
JBS は継続的な企業価値の向上にはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると考え、コーポレート・ガバナンスの強化及び充実に努めています。株主やその他のステークホルダーと良好な関係を築き、社会のニーズに合った事業活動を行うことで長期的な成長を遂げていくことができると考えています。
当社は、2025年12月18日開催の第 35期定時株主総会の決議をもって、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、経営に関する意思決定の迅速化・効率化を図り、監査等委員である取締役が取締役会における議決権を持つことにより、取締役会の監督機能を強化することで、コーポレート・ガバナンスの一層の充実を図ることを目的としています。
コーポレート・ガバナンス体制図
また、JBS では、取締役総数の過半数の社外取締役を選任することで、外部視点による適切な助言・提言を積極的に経営に活かしています。加えて、取締役会の下に社外取締役を主要な構成員とする指名委員会、報酬委員会を設置することにより、取締役の選任並びに報酬に関する妥当性、透明性を確保しています。
政策保有株式に関する考え方
政策保有の方針
JBS は、中長期的な視点に立ち、業務提携等に基づく協業を行うことを目的とし、上場株式を政策的に保有する場合があります。保有する場合は、毎年取締役会において、保有目的の適切性、保有に伴う便益・リスク等を総合的に勘案の上、保有の適否を検証します。発行会社の株式を保有する結果として当社の企業価値を高め、当社株主の利益に繋がるといった保有する合理性がある場合は保有を継続し、そうでない場合は売却等による縮減を検討します。
議決権行使基準
JBS は、政策保有株式に係る議決権行使にあたっては、当社の保有目的に照らし、当該議案が当社の保有方針に適合するかどうか、また、発行会社の効率的かつ健全な経営に役立ち、発行会社ひいては当社の企業価値の向上に資するかどうかを確認した上で行うこととします。
保有の適否の検証
JBS が保有する上場政策保有株について、上記の方針を踏まえ、取締役会にて保有の適否を検討した結果、問題ないものと判断しています。
取締役会の議題、実効性の分析・評価
取締役会の主な議題
2025年9月期
| カテゴリー | 主な審議内容 |
|---|---|
| 経営・事業戦略 | 事業方針、中期経営目標、予算策定、組織編成、人材戦略・人事制度、投資・出資、グループ運営、サステナビリティ、ステークホルダーとの対話 |
| 財務・決算 | 財務戦略、資本政策、年次・四半期決算、月次業績・財務等の係数報告、有価証券報告書、剰余金・配当方針、資本コストや株価を意識した経営への対応 |
| ガバナンス・リスク・コンプライアンス | 取締役会の実効性評価、役員人事、役員法主、内部監査報告、リスク管理状況、コンプライアンス報告 |
取締役会の実効性評価
分析・評価方法
JBS では、取締役会の機能を継続的に向上させ、ひいては中長期的な企業価値の向上に資するため、取締役会の実効性の分析・評価を実施しています。
評価期間を 2025年9月期として、以下の項目に関する自己評価アンケートをすべての取締役・監査役を対象に実施しました。当社取締役会では、その回答の集計内容に関する分析・評価結果に基づき、今後の取り組むべき発展的な課題について建設的な議論を実施しています。なお、公正性・客観性を担保するため、自己評価アンケートの設計及びその分析・評価に当たり外部機関を活用しました。
- 取締役会の構成
- 取締役会の運営
- 経営戦略、ステークホルダーに対する責任
- リスクマネジメント、内部統制、コンプライアンス及び危機管理体制等
- 経営陣の評価・報酬
- 前年度の発展的課題への対応状況
実効性評価結果の概要
当社取締役会においては、経営課題についての多面的かつ自由闊達な討議を経て意思決定が行われ、また、業務執行を監督する体制が十分に整備・機能していることから、取締役会の実効性は確保されているものと評価しています。
2024年9月期の実効性評価で認識された発展的な課題については、以下のような取り組みを行い、概ね改善しています。
- 資本コストと株価を意識した経営への対応の検討及び対応状況の開示
2025年9月期の評価を通じて、さらなる実効性の向上に向けた発展的な課題として、さらなる実効性の向上に向けた課題として、サステナビリティに関するガバナンスの高度化及び人的資本経営の取り組みに対する監督の強化に取り組むこと等を認識しました。当社取締役会は、こうした認識を踏まえ、実効性のさらなる向上を図るために必要な施策を継続的に検討・実行してまいります。
内部統制システム
内部統制システムに関する基本的な考え方
JBSは、内部統制システム構築基本方針を策定し、業務を適正かつ効率的に執行するために、社内諸規程により職務権限及び業務分掌を明確に定め、適切な内部統制が機能する体制を整備しています。
内部監査体制
JBS は、当社及び子会社のコンプライアンス体制の有効性を監査するため代表取締役社長直轄の内部監査室を設置しています。内部監査室は、「内部監査規則」を定め、その定めに従い内部監査を行います。また、内部監査室は、必要に応じ、監査等委員会及び会計監査人との間で協力関係を構築し、効率的な内部監査を実施するように努めます。各主管部及び受査部署は、内部監査室から是正又は改善指摘がなされた場合及び必要があると認めた場合には、速やかにその対策を講じます。また、代表取締役社長、監査等委員会及び内部監査室は、定期的に意見交換を行います。 当社の内部監査室は、7名の室員から構成され、内部監査規則に基づき、当社グループの業務活動全般に対して、経営方針、社内規則及びコンプライアンスの遵守状況等、業務活動が適正に行われているかについて監査を実施しています。内部監査室は、リスク管理委員会、情報セキュリティ委員会及びコンプライアンス委員会等の活動に関与することで、当社のリスク情報を反映した監査計画を策定し、また、代表取締役社長、取締役会及び監査等委員会に監査結果を報告することにより、内部監査の実効性を確保しています。
内部通報窓口
JBS は、コンプライアンスの徹底を図るため、当社グループの役員・従業員、退職者やそのご家族等からの通報・相談を受け付ける内部通報制度として「 JBS ホットライン」を整備しています。受付には社内窓口のほか、顧問弁護士ではない独立した弁護士による社外窓口を設置して経営陣からの独立性を確保しています。対象も法令違反や社内規則類違反だけではなくハラスメント等職場環境を害する行為も含めて広範に受け付けています。この制度による 2025年度の通報実績は 17件でした。
リスク管理
リスク管理体制
JBS は、企業活動の障害を未然に防止するとともに、リスクが顕在化した危機発生時においては、危機管理により事態の影響を極小化することとし、この全体をもって、JBS グループの企業価値を持続的に向上させることを目的として「リスク管理規則」を制定しています。また、代表取締役社長が任命したリスク管理担当役員を責任者として、「リスク管理委員会」を毎月開催し、リスクの把握、対応策の検討、対応策の実行及びそのモニタリングに努めています。なお、不測の事態が生じた場合には、代表取締役社長指揮下の対策本部を設置し、損失の最小化を図るため、適切な方法を検討し、迅速な対応を行います。
リスク一覧
1.財務経理・業務リスク
| 種類 | リスク概要 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 不正・不適切な会計処理 | 会社存続に影響を及ぼすような不正・不適切な会計処理が想定される場合等 | 内部統制評価(J-SOX) |
| 資金調達の不備 | キャッシュフローの不足が想定される、または顕在化した場合等 | コミットメント枠及びシンジケートローン枠の確保 |
| 事務手続における不正 | 会社存続に影響を及ぼすような事務手続きの不正・不適切な処理が認知又は想定される場合等 | 社員教育の徹底、内部監査の実施 |
2. 営業リスク
| リスクの内容 | 種類 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 顧客満足の著しい低下 | 継続的かつ重要な取引先から取引停止が想定される場合等 | お客さまとの継続的な会話、リスク管理委員会の設置 |
| 製品・サービスの瑕疵発生 | 保守義務のある製品について重大な瑕疵の傾向が見られる場合等 | メーカー等製品提供者との連携強化、リスク管理委員会の設置 |
| 債権の回収不能又は遅延 | 債権の回収不能又は長期遅延が想定される場合等 | 与信管理、債権管理 |
3. サービス提供リスク
| リスクの内容 | 種類 | 主な対策 |
|---|---|---|
| プロジェクトの大幅な赤字や遅延 | プロジェクトの採算割れ(赤字)や大幅な遅延の事態が想定される場合等 | 受注判定会議の実施、プロジェクト健康診断の実施 |
| 外注管理 | 外注先の不適切な行為により重要な取引先への損害の発生、取引停止、提訴等が想定される場合等 | 各種関連規程類の整備 |
| 品質の問題 | 品質上の瑕疵等により、重大なクレーム、取引停止、提訴等が想定される場合等 | 品質管理プロセスの遵守、品質管理委員会の設置 |
| 損害賠償 | 品質の問題やプロジェクトの遅延等により顧客に重大な影響を及ぼし損害賠償の請求が想定される場合等 | 契約書の賠責上限条項 |
4. セキュリティリスク
| リスクの内容 | 種類 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 機密性・完全性・可用性リスク | サイバー攻撃やマルウェアによる不正アクセス、 従業員による意図的または無意識の情報持ち出し、 サイバー攻撃によるデータの改ざんや破壊、暗号化、ネットワーク攻撃やヒューマンエラーによるサービス停止 | 脅威監視とログ解析の実施、サイバーセキュリティ評価(ペネトレーションテスト・脆弱性診断・リスクアセスメント等)の実施と継続的改善活動、 ISMS・PMS体制の整備、情報セキュリティ委員会の設置、情報セキュリティ教育、全社訓練(標的型攻撃メール訓練等)の実施 |
5. 社内システムリスク
| リスクの内容 | 種類 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 社内システムの障害と運用の問題 | 社内システムの障害や運用における問題により長時間の業務停止等の重大な障害が想定される場合等 | システム運用・復旧マニュアルの整備と定期点検 、プロジェクトマネジメントレビューの実施 |
6. 人材リスク
| リスクの内容 | 種類 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 従業員の労働環境 | 過剰な長時間労働、ハラスメント、雇用差別、職場の安全面等、従業員の労働環境において、健全性が確保できず重大な影響が想定される場合等 | 柔軟な労働環境の整備、テレワーク勤務規程等関連規程類の整備、ハラスメント相談窓口の設置 |
| 健康・衛生問題 | 感染症の流行や、集団⾷中毒、集団病欠などにより従業員の健康・衛生に重大な影響が及び業務活動に大きな支障が生じることが想定される場合等 | 健康増進プログラムの実施、安全衛生委員会の設置、産業医の設置、ストレスチェックの実施 |
| 労働争議 | 事業継続に大きな影響を及ぼすような労働争議の発生が想定される場合等 | 定期的な労働協議 |
| 人材流出 | 多数の人材流出により事業活動への重大な影響が想定される場合等 | 社宅の提供、人事制度の継続的改善、アドバイザー制度、ブラザーシスター制度 |
7. 広報リスク
| リスクの内容 | 種類 | 主な対策 |
|---|---|---|
| SNSやマスコミの対象となるような事態 | ブランドイメージを損ない事業継続に大きな影響を及ぼすような SNS への投稿や報道が想定される場合等 | IR部門の設置、定常的なリスクモニタリングの実施、早期検知と専門サポートの導入 |
| 風評被害 | ブランドイメージを損ない事業継続に大きな影響を及ぼすような⾵評が想定される場合等 | 危機管理広報体制の整備、広報関連規程類の整備 |
8. 災害リスク
| リスクの内容 | 種類 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 地震による災害 | 本社及び事業所所在地で震度 5 強の地震が発生しBCP において想定した被害が発生した場合等 | 事業継続計画の策定、災害事前対策活動の強化 |
| 風水害による災害 | 会社所在地及び社員居住地域で危険レベル 4(避難指示)以上が発令された場合等 | 事業継続計画の策定、地域毎の災害対応コミュニケーション活動の強化 |
| 事故・事件による災害 | 本社及び事業所所在地で大規模な火災や停電等が発生した場合等 | 事業継続計画の策定、災害事前対策活動の強化 |
9. 法令違反リスク
| リスクの内容 | 種類 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 法令違反の問題 | 知的所有権侵害、インサイダー取引、不公正競争、従業員犯罪等の法令違反、及び法改正等への対応の遅れにより事業継続に重大な影響が想定される場合等 | コンプライアンス教育と委員会の設置、インサイダー取引防止研修の実施 |
| 反社会的組織との関係リスク | 反社会的組織との関係が明らかになり会社に重大な影響が想定される場合等 | 反社マニュアルの整備、定期的な全件確認の実施 |
| 従業員の不祥事 | 従業員の不祥事によって会社経営に重大な影響が想定される場合等 | 行動規範の周知徹底、内部監査の実施、全社的なコンプライアンス活動 |
| その他の法務リスク | 提訴や仮処分命令の申⽴、行政処分や行政による告発等の事態が想定される場合等 | 顧問弁護士との適宜会合 |
JBS-CIRTの設置
JBS では、情報システム部から独立した CIRT(Cyber IncidentResponse Team)を設置し、リアルタイムの脅威監視とログ分析を行う SOC(Security Operation Center)と連携して、情報セキュリティインシデントが発生した場合に適切な対応を実施できるよう備えています。 また、平時にはインシデントの発生を予防するため、日本シーサート協議会(一般社団法人 日本コンピュータセキュリティインシデント対応チーム協議会)の会員となって情報収集を行い、自社の情報セキュリティリスク評価、対策の実施、対応マニュアルの作成を行っています。
コンプライアンス
腐敗防止・反社会的勢力への対応
反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方
JBS は、企業の社会的責任と公共的使命を自覚し、反社会的勢力との一切の関係を遮断するため、反社会的勢力排除宣言および基本方針を取締役会で決議し、その内容を開示しています。
整備状況
社内体制としては、基本方針に基づき反社会的勢力排除に関する規程を定めるとともに、法務・コンプライアンス部を対応統括部署と定め、法務・コンプライアンス部担当役員を責任者として組織的に対応できるよう整備を進めています。また、総務部副部長を不当要求防止責任者と定め、警察を含めた外部専門機関と連携し、反社会的勢力の接触に対する体制を整備しています。従業員に対しては、就業規則において反社会的勢力の排除に関する規定を定め、反社会的勢力排除に関する規程に従い、その徹底を図っています。
コンプライアンス行動指針
JBS グループは、全役職員が遵守すべき行動規範として「コンプライアンス行動指針」を制定し、コンプライアンス推進体制を構築することで、全役職員の法令、社会規範及び社内規則類の遵守並びに企業人としての倫理的な活動の確保に努めています。当社グループ各社で「企業理念」「コンプライアンス行動指針」の趣旨の共有を図り、徹底することにより、グループとしての企業価値の向上を確保しています。
コンプライアンス行動指針の運用例
企業倫理・コンプライアンス推進月間の実施
JBS では、毎年10月1日から10月31日までを「 JBS 企業倫理・コンプライアンス推進月間」として、当社グループ各社各部門に対して企業倫理向上及び法令遵守に向けた推進活動を実施しています。当該活動の一環として全役職員を対象としたコンプライアンス研修を実施しており、役職員一人ひとりがコンプライアンスについて意識する機会を設け、組織全体のコンプライアンス意識の定着化に努めています。