当社は、監査役会設置会社としてコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。この体制により経営の最高意思決定機関である取締役会に業務執行の権限・責任を集中させる一方で、独任制の監査役で構成する監査役会に、取締役の職務執行に対する監査機能を担わせることで、適切な経営の意思決定と業務執行を実現するとともに組織的に十分牽制の効くコーポレート・ガバナンス体制の確立を目指しています。また、当社では、取締役総数の過半数を社外取締役、監査役の半数以上を社外監査役とし、外部視点による適切な助言・提言を積極的に経営に生かしています。加えて、取締役会の下に社外取締役を主要な構成員とする指名委員会、報酬委員会を設置することにより、取締役の選任並びに報酬に関する妥当性、透明性を確保しています。
取締役・監査役の選任状況
当社の取締役会は社外取締役 5名を含む取締役 7名で構成されており、社外監査役は 3名です。
当社は、東京証券取引所の「独立役員の独立性に関する判断基準」等を踏まえ独立社外取締役を指定しています。なお、独立性を判断する上での「主要な取引先」を直前事業年度における当社と取引先との間の取引金額が当社と取引先いずれかの売上高の2%以上を占める取引先としています。独立社外取締役の候補者の指定にあたっては、当社の事業を十分理解し、社外の第三者の視点に立った厳格な監督・助言が可能な経験や能力・資質を有し、取締役会における率直・活発で建設的な検討に貢献しうる人材を候補者とするよう努めています。
氏名 | 選任理由 | 独立役員 |
---|---|---|
牧田 幸弘 代表取締役社長 |
長年にわたり当社代表取締役社長を務めています。経営者としての豊富な経験と当社の事業に関する幅広い見識を活かし、引き続き当社の経営を牽引し、当社の成長戦略の推進に資することが期待されるため、取締役として選任しています。 | |
勝田 耕平 取締役常務執行役員 |
公認会計士としての高度な知見や、長年の監査法人やコンサルティング会社における豊富な経験と見識に基づき、現在、当社取締役常務執行役員を務めております。その経験・実績・見識を活かし、引き続き当社の成長戦略の推進に資することが期待されるため、取締役として選任しています。 | |
島田 直樹 社外取締役 |
企業経営者、コンサルタントとしての豊富な経験と見識に基づき、当社社外取締役として業務執行に対する監督、助言等を実施いただいております。引き続き当社の経営体制の強化に資することが期待されるため、社外取締役として選任しています。 | 〇 |
占部 利充 社外取締役 |
大手総合商社及びリース・ノンバンクでの豊富な経営経験に基づき、当社社外取締役として業務執行に対する監督、助言等を実施いただいております。引き続き当社の経営体制の強化に資することが期待されるため、社外取締役として選任しています。 | 〇 |
出口 眞也 社外取締役 |
公認会計士としての高度な知見や、監査法人における豊富な経験と見識に基づき、当社社外取締役として業務執行に対する監督、助言等を実施いただいております。引き続き当社の経営体制の強化に資することが期待されるため、社外取締役として選任しています。 | 〇 |
森崎 孝 社外取締役 |
企業経営者としての豊富な経験と見識に基づき、当社社外取締役として業務執行に対する監督、助言等を実施いただいております。引き続き当社の経営体制の強化に資することが期待されるため、社外取締役として選任しています。 | |
朱 純美 社外取締役 |
グローバル金融機関で実績を重ね、現在、経営コンサルティング会社の代表取締役を務めております。経営管理や IR 等に対する豊富な見識を有しており、当社の経営体制の強化に資することが期待されるため、社外取締役として選任しています。 | 〇 |
兒玉 眞二 常勤監査役 |
三菱総研DCS出身で同社常務執行役員としてシステム企画担当を経験しており、長年にわたる企業経営を通じて培われた豊富な経験と高い見識を有していることから社外監査役として選任しています。 |
〇 |
山嵜 一夫 社外監査役 |
毎日新聞社出身で同社常務取締役および同社の親会社である毎日新聞グループホールディングス取締役専務執行役員として同社およびグループの経営戦略担当およびコンプライアンス担当を経験しており、長年にわたる企業経営を通じて培われた豊富な経験と高い見識を有していることから社外監査役として選任しています。 | 〇 |
久保田 英夫 社外監査役 |
税理士として PwC税理士法人理事を経験され、多くの上場企業へのアドバイザリー実績があり財務・会計・税務に高い見識を有していることから社外監査役として選任しています。 | 〇 |
取締役のスキル・マトリックス
各取締役が有する主な専門性は以下のとおりです。企業経営、IT ・テクノロジー、営業・マーケティング、法務・リスク管理、財務会計、人事・人材開発等の観点で高度な専門的知識・経験と高い見識を有する取締役を選任しています。なお、社外候補者の選任にあたっては、経営、法律、会計、行政、コンサルティング、教育等の分野で指導的役割を果たした実績があり、専門的知見を有している者を候補者とするよう努めています。
本表は各取締役が有する専門性や知見の全てを表すものではなく、主な項目に「●」をつけています。
(2024年12月20日現在)
氏名 | 各取締役に特に期待される専門性・知見 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
企業経営 | IT・テクノロジー | 営業・マーケティング | 法務・リスク管理 | 財務・会計 | 人事・人材開発 | |
牧田 幸弘 代表取締役社長 |
||||||
勝田 耕平 取締役常務執行役員 |
||||||
島田 直樹 社外取締役 |
||||||
占部 利充 社外取締役 |
||||||
出口 眞也 社外取締役 |
||||||
森崎 孝 社外取締役 |
||||||
朱 純美 社外取締役 |
各専門性・知見の選定理由
専門性・知見 | 選定理由 |
---|---|
企業経営 | 豊富な企業経営で培われた知見・経験や多様な視点が実効的な意思決定や監督に不可欠であるため |
IT・テクノロジー | 主要事業領域であるIT・テクノロジーのリテラシーが不可欠であるため |
営業・マーケティング | 競争力ある営業・マーケティング機能が主要事業の着実な成長に不可欠であるため |
法務・リスク管理 | 企業価値の棄損抑止のため、コンプライアンスと健全なリスク管理が不可欠であるため |
財務・会計 | 上場企業に求められる財務・会計の健全性を保全するほか、企業価値の創出のためには財務戦略が重要となるため |
人事・人材開発 | 競争力の源泉が人材であり、人的資本の最大化は重要な経営課題であるため |
役員報酬
役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
当社は、取締役の個人別報酬等の内容に係る決定方針を報酬委員会の諮問に基づき取締役会決議により策定しており、この方針に基づいた考え方に則って取締役報酬の構成及び水準を決定しています。また、取締役会は、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等について、報酬等の内容の決定方法及び決定された報酬等の内容が取締役会で決議された決定方針と整合していることや、報酬委員会からの答申が尊重されていることを確認しており、当該決定方針に従うものであると判断しています。
基本原則
当社は、報酬について基本原則を次のとおりとしています。
・人材市場において競争力のある報酬水準
・報酬水準と職責との比例
・企業の持続的成長への動機付け
・中長期的な企業価値向上に向けた企業経営の促進
・ステークホルダーとの価値の共有
報酬水準についての考え方
当社 は、業界をリードすることのできる高水準のプロフェッショナル人材を獲得・維持・育成するための手段の一つとして、報酬を位置づけます。そのため、報酬水準は、原則として、人材獲得において競合すると想定される国内外の企業をピア・グループとして設定し、このピア・グループとの比較において競争力のある水準の実現を目指します。
報酬構成についての考え方
経営者の報酬構成は、人材獲得・維持のための競争力確保並びに企業の持続的成長及び中長期的な企業価値向上へのインセンティブの付与の観点から、固定報酬である基本報酬並びに業績連動報酬である短期業績連動報酬及び長期業績連動報酬を基本的な報酬構成要素としてこれらの適切な割合での組み合わせの実現を目指します。今後、役位・役職、管掌業務等の各人の役割・責任を踏まえつつ、業績連動報酬を含むより適切な報酬構成の実現に向けての検討を行う予定です。
算定方法の決定に係る事項
取締役の報酬限度額は、2004年12月24日開催の株主総会決議において年額500百万円以内(ただし、使用人分を除く。)と決議いただきました(決議時点の取締役の員数は3名)。また、定款において、当社の取締役は、3名以上とすると定めています。取締役(社外取締役を除く。)の報酬は金銭報酬とし、株主総会決議で承認を得た範囲内で、基本報酬、賞与、役員退職慰労金で構成しています。
(a) 基本報酬は、世間水準及び経営内容、社員給与等とのバランス等を考慮の上、取締役会が報酬委員会への諮問を経て決定した支給額を毎月支給しています。
(b) 賞与は、役員としての個々の業務執行状況を評価して取締役会が報酬委員会の諮問を経て決定した支給額を支給することがあります。
(c) 役員退職慰労金は、役員及び執行役員の報酬等に関する規則の定めに従い、株主総会の決議のもと取締役会が報酬委員会の諮問を経て決定した支給額を支給しています。
社外取締役の報酬は金銭報酬とし、客観性維持の観点から固定の基本報酬のみの支給としています。基本報酬は、株主総会決議で承認を得た範囲内で、世間水準及び経営内容等を考慮の上、取締役会が報酬委員会の諮問を経て決定し、毎月支給しています。
監査役の報酬限度額は、2004年12月24日開催の株主総会決議において年額50百万円以内と決議いただきました(決議時点の監査役の員数は1名)。また、定款において、当社の監査役は、3名以上とすると定めています。常勤監査役の報酬は金銭報酬とし、株主総会決議で承認を得た範囲内で、基本報酬及び役員退職慰労金で構成されています。
(a) 基本報酬は、監査役の協議により支給額を決定し、毎月支給しております。
(b) 役員退職慰労金は、役員及び執行役員の報酬等に関する規則の定めに従い、株主総会の決議のもと、監査役の協議で支給額を決定の上、支給しています。
非常勤監査役の報酬は金銭報酬とし、固定の基本報酬のみの支給としております。基本報酬は、監査役の協議により支給額を決定し、毎月支給しています。
役員区分ごとの報酬の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
役員区分 | 報酬等の総額 (千円) |
報酬等の種類別の総額(千円) | 対象となる役員の員数 (人) |
|||
---|---|---|---|---|---|---|
基本報酬 | 業績連動報酬 | 退職慰労金 | 左記のうち、 非金銭報酬等 |
|||
取締役(社外取締役を除く) | 121,448 | 111,000 | - | 10,448 | - | 4 |
監査役(社外監査役を除く) | - | - | - | - | - | - |
社外役員 | 57,310 | 56,040 | - | 1,270 | - | 7 |
- 取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておらず、2023年12月22日開催の第33期定時株主総会終結の時をもって退任した取締役 1名の報酬等を含んでいます。
- 上記の退職慰労金は、当事業年度における役員退職慰労引当金繰入額です。
指名委員会・報酬委員会の概要
指名委員会・報酬委員会は、取締役会の諮問機関として、社外取締役5名を含む取締役6名で構成され、委員の互選により選出された委員長が議長の役目を務めます。指名委員会・報酬委員会は1事業年度に1回以上の頻度にて開催します。客観的かつ公正な観点で、指名委員会では取締役及び執行役員等の役員人事に関する事項を審議し、また、報酬委員会では役員報酬に関する事項を審議しています。なお、監査役は、委員会に対して、オブザーバーとしての出席及び審議の経緯の説明を要請することができます。
サクセッションプラン
後継者計画を含む経営陣幹部の指名・報酬等の事項について、指名委員会および報酬委員会において社外取締役等から適切な助言を受け、協議しています。